人と犬

昨日はビンゴの検査と点滴による痛み止め(簡単に言うとですが)を行ってきました。
体重はほとんど変わらず、血液検査の結果も問題なしです。それだけみれば健康そのものですが、そうではないのが悩ましいところです。
それにしてもビンゴはこうした検査を何度も何度も受けるのに、じっとしてそれを受け入れている。
仔犬の頃からの良い経験があるからと言えばそれまでなのですが・・・・
だって、人ならば、「この薬飲めば良くなるから苦いけど我慢してね」「注射すると熱がひいてなおるから痛いけどがんばろうね」といった説明ができるけど、犬にはそれはできない。
だから押さえ込んで足に針をさしたり、麻酔をかけられたり、何度も血をぬかれたり・・・そんなことが何のために必要かなんて理解できない。
にもかかわらずそれを受け入れる犬達
では、犬達も病気を治したいからがんばっているのだろうか?
ゴリラ研究の第一人者、ゴリラと話をする山極 寿一さんと冒険家で医師の関野吉晴さんの対談で、こんなことを話していた。
関野さんは冒険を遂行するために医師免許をとったのだが、それは、僻地にいったとき重宝され受け入れられやすいからだと言う。
実際にもそれで冒険に役立っているのだが、そうした村では呪術医やシャーマンが権威をもっているので、そういう人達がライバル視しないかという、そして文化をこわしていまうのではないかという危惧もあった。
しかし、村で診療をはじめるとまず始めにくるのはそうした呪術医やシャーマンだという。
つまり人というのは弱った自分を元に戻そうという意識がとても強い動物だという。
それに対して山極さんは言う
ゴリラやチンパンジーは病気にかかったとき、なおりたいとおもっているか?つまり病気になる前の自分と今の自分と比較して何かこうしゃにむにもがこうとするかというと、全然もがかないという。現状を受け入れる。
何かにおいて手がなくなったり足がなくなったりしたゴリラはたくさんいるけれど、彼らは意気消沈しているかというと全然そんなことはない。
希望を持つとか将来のことに向かって今の状態を変えようとするのは人間だけが持っている心だと思う・・・

私はその会話が深く心に残りました。
そしてこんな疑問がわきました。
では、犬はどうなんだろう?
犬は病気になったらなおりたいと思わないのだろうか?
おそらく山極さんの概念や科学的な根拠からすれば、なおりたいとは思わないのだと思う。そして現状を受け入れてその日を暮らすのだと思う。
実際にビンゴを見ていても、けっしてもがく事はないし、要望もしない。
その日できることをできるかぎりやるだけだ。
でも、そんなビンゴがなんだかわけのわからない医療を受け入れるのはなぜか?
それはたぶん希望を持つとか将来のことに向かって今の状態を変えようとする人間と暮らしているからに他ならない。
だからこそ私は希望を失わないし、将来を考えてビンゴと暮らす。
しかし、本来の犬の姿からすれば、できるかぎりもがくことだけはさせたくない。
その境目にこそ、アニマルボンド・・・つまり人と犬という種を超えた絆があるのではないか・・・そう思うのです。
先日、レッスンにいらした生徒さんで獣医の方に同じような質問をしたら、彼女も「治療を受け入れるのは自分のためではなくて飼い主さんのためじゃないかな?・・・だって帰宅したら毎日喜んで迎えてくれるのは犬だけだし・・・」

これからは犬としての尊厳と人と暮らす仲間としての絆の境目を見極めながらの生活が始まる。
ビンゴよ、おまえは人ではない、しかし私という人と暮らしているのだ・・・わかるよね♪

本日はレッスン場に宿泊中です。メールの返信はできませんので何かあれば携帯にお電話ください。
2015年後期のグループレッスンスケジュール
新しいアウラのご案内
ブログ村のランキングに参加しています。このお話に共感いただけましたなら下のマークを押してくださいね。
にほんブログ村 犬ブログ ドッグスポーツへ
関連記事
プロフィール

aura

Author:aura
町田市と稲城市にあるアウラドッグトレーニングアカデミー
の西田です。
訓練所ではなく、犬とのコミュニケーションづくりをサポー
トしています。
ブログでは私が感じた事を思うがままに綴っています。
ときにはやさしく、ときには厳しく綴りますが、特定の人や
犬に対する記事は一切ありません。
読まれた結果、どのように感じ、どのように触発され、行動
を示されるかは私にはわかりませんが、どんな時にも前向き
にとらえて読んで頂けると幸いです。
うちのボーダーコリーのビンゴは、重度の股関節形成不全でしかも耳が100%聞こえませんが、それでも沢山の経験を共にし、障害を越えて、健常な犬達と同じかそれ以上の結果さえも得ています。
なにもあきらめるものはありません。自分達の向かうイメージを持って、ひとつひとつの努力した点を線につなげ、面にしていくプロセスを楽しむ事で結果はおのずとついてきます。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード